なぜゲームの企業運営型攻略サイトが上位に表示されるのか

SEOテクニック

昨今、ゲーム業界を騒がせていることの一つに「企業運営型攻略サイト」のコピーコンテンツ問題が起きています。

GameWithだけではない「企業型ゲーム攻略サイト」の闇 かつて攻略記事をパクられたライターが考える“構造的問題”とは

企業運営型攻略サイトというのは、個人ではなく「企業」が運営しているゲームの攻略サイトのことです。

一昔前は、個人が「●●攻略wiki」などという名前で攻略サイトを運営し、そこに広告を貼る・貼らないで2ch(現5ch)で非難されたり称賛されてたりしたのですが、今はその運営が個人から企業に移っています。

本来、攻略サイトというのはそのゲームを好きな人(もしくは有志たち)が趣味で行っていた分野なのですが、企業が参入することにより「超営利体系」になっているのが問題となっています。

超営利体系ってなんぞや、というのを説明する前に、企業型攻略サイトがどうやって儲けているのかを解説する必要があります。

攻略サイトがお金を稼ぐ仕組み

攻略サイトがお金を稼ぐ仕組みというのは単純で、一言でいえば広告です。

上からビューっと降りてきてスッっと現れるオーバーレイ広告とかは、誰もが見たことあると思います。

ちなみにみなさん大嫌いなオーバーレイ広告ですが、徐々に規制が入っており、5月から本格的に規制が入るようです。

スマホの動く「オーバーレイ広告」に規制の動き 広告業者「主要広告事業者間で意見交換を行った」

広告がお金を稼ぐ仕組みは単純で「クリック数×クリック単価」で計算されます。

※掲載だけでも掲載料を取る広告もありますが。

「クリック単価」は1クリックごとに●●円払いますよ!といったもので、基本的にこちらは不動です。

そのため、広告で儲けたい人がより多く稼ぐには、「クリック数」を増やすしかないのです。

クリック数を増やすにはいくつか手法がありますが、一番大きなものがオーガニック検索からの流入を増やすのが一番です。

「●● 攻略」などで検索した人がそのサイトに訪問することをオーガニック検索からの流入と呼んでおり、いわゆる「検索サイトからの流入」です。

ところで、検索サイトの上位3位がそのキーワードにおける約半数の流入を確保しているというデータがあるのをご存知ですか。

Internet Marketing Ninjas Blogによると、1位のサイトは21.12%、2位のサイトは10.65%、3位のサイトは7.57%です。

1位と2位でも倍近くクリック率が違うことから分かるように、1位を取るってことは広告収入の面からでも非常に大事になります。

極論を言うと、1位は2位の倍稼げるってことですからね。

だから、多くの企業型攻略サイトは「何が何でも検索上位3位以内、可能なら1位」を取ろうと日々見当違いの努力をしているんです。涙ぐましいですね。

なぜ企業型攻略サイトが上位に出るのか

先日、ねとらぼさんで以下の記事が公開されました。

GameWithだけではない「企業型ゲーム攻略サイト」の闇 かつて攻略記事をパクられたライターが考える“構造的問題”とは

大手ゲーム攻略サイト「GameWith」、他サイトからの情報盗用で謝罪 勢い増す「企業型ゲーム攻略サイト」の問題浮き彫りに

名指しで批判とはスゲーな。

SEO会社でコンテンツマーケティングを担当している側から、なぜ企業型攻略サイトが上がるのか説明していきたいと思います。

Googleが求めるサイトを上位に出す条件を皮肉にも満たしている

検索エンジンの神とも、独裁国家とも言われるGoogleですが、Googleがどのようなサイトを上位に表示させるのかは様々なところで説明されています。

結論から言うと、Googleは営利企業で、広告収入で利益をあげています。

そのため、「より多くの人がGoogleを利用したくなるようなWebサイトを上位に表示」されます。

どういうことかというと、ユーザーがGoogleを使って調べたキーワード(例:●● 攻略)に対して、そのユーザーがー欲しい情報を分かりやすく提供しているサイトを上位に出します。

そうすることで、「Googleを使えば知りたい情報がすぐ手に入る!もっとGoogleを使おう!」となり、それがGoogleの利益につながります。

本来、ここでサイト運営者(ライター)によって書かれている情報の差別化が行われ、ユーザーに刺さる・刺さらないが分れるのですが、ゲームの攻略サイトというのは基本的に「データ」を取り扱うため、ユーザーが欲しがる情報が1つしかありません。

そのキャラクターの強さや性能、入手方法などは、どのサイトが書こうが答えは「一つ」しかありません。

そのため、「誰でも簡単にユーザーが欲しがる情報を簡単に他サイトからパクれるかつ、パクっても答えが一つしかないのでばれにくい」というのがあります。

何で順位が決まるのかというと、ドメインパワーとタイムスタンプ

ユーザーが欲しがる情報の観点からは、サイトごとに差別化は行われない点を説明しました。

それでもサイトには必ず順位が付きます。

同じ情報を取り扱っているのに、個人運営の攻略サイトが上位に出ずに、企業運営型の攻略サイトが上位に出るのはなぜでしょう?

ここからはGoogleが公言していない部分になるので、一個人の予測として呼んでください。

まず、ドメインパワーと呼ばれるものがあります。

ドメインパワーというのは、そのドメインがどれくらいGoogleから評価を得ているのか、というものです。

例えば、1日に10万人が訪れるサイトと、1日に100人しか訪れないサイトでは、前者の方「ユーザーの訪問数が多い=ユーザーが欲しがる情報が多くある=サイトの価値が高い」と判断されます。

企業運営型攻略サイトの多くは、1つのドメインで複数のゲームの攻略サイトを運営しています。

Aというゲームの攻略ページで毎月1万人、Bというゲームの攻略ページでも毎月1万人の人が訪れるとします。

そのサイトが新たにCというゲームの攻略ページを作った場合、すでにGoogleからある程度評価された状態からスタートするので、他のサイトと比較して上位に出やすいです。

要は、「全体で2万人も毎月来るサイトが新しく作ったページも、価値が高いものになるだろう」と予測されるからです。

次に、タイムスタンプですが、これは更新日付のことです。

ゲームの攻略サイトとか見ると「●●日更新!」とかいう表記がありますが、あれはGoogleとユーザーに対して「うちのサイトは最新の情報取り扱ってまっせ!」とアピールすることで価値を持たせています。

つまり、個人の攻略サイトが4/4日に更新をしても、それをコピーした記事を4/5に公開した起業運営型攻略サイトの方が「最新の情報」を取り扱っている扱いになるのです。

一般的なコラム記事なら、ここでコピーコンテンツ問題や著作権問題が出るのですが、ゲームの攻略サイトは取り扱う情報の答えが1つしかないため、コピーコンテンツに該当しません。

そのため、かなり無法地帯になっています。

また、Googleからしても、同じ情報が載っているサイトばかり上位に出しても、それ以外の情報が欲しかった人に対する利便性の訴求が行えません。

そのため、あえて上位サイトに掲載される情報はばらけるようにしているのですが、何度も言うように攻略サイトは答えが一つしかありません。

そのため、ドメインパワーの強い企業運営型攻略サイトが一度上位に出てしまうと、同じ情報を取り扱っている個人運営型攻略サイトの順位が下がってしまうのです。

これが、今ゲームの攻略サイトで行われている問題です。

まとめ

具体的な対策としては、正直かなり難しいですね。

「企業運営型攻略サイトを利用しない」という強硬手段もありますが、すべてのサイトが悪いわけではなく、ユーザーのためになる情報を提供しているサイトもあります。

SEOの世界は、昔からブラックハットという「ズルをして上位に出す」行為が常に付きまとう業界ですが、WELQ騒動やGoogleアルゴリズム変更などで落ち着いたと思ったら今度は攻略サイトの問題です。

根本は何も変わっていないんだなと、SEO業界に身を置く人間がいう発言ではないですが、心底そう思います。

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