無能な上司ほど、新入社員にメモを取らせるのはなぜか

今の多くの会社は※OJTと呼ばれる形で、新人教育をしていることが多くあります。
※OJTは「On-the-Job Training、オン・ザ・ジョブ・トレーニング」の略称。実際に仕事をやらせながら、仕事に必要な知識をつけさせること。

それ自体を否定はしないのですが、Twitterなどで

新入社員がメモを取らない!

といった、悲しき叫びを聞くことが多くなってきました。
果たして「メモを取らない新入社員」が悪いのか、「メモを取らなければいけないほど準備不足な上司が悪い」のか、どっちが悪いのでしょうか?

メモを取らない新入社員が悪い派の意見

私個人は「メモを取らなければいけないほど準備不足な上司が悪い」派なので、あくまでも推測になります。
新入社員がメモを取らなければいけないこと、というのはおそらくその仕事において重要な部分になるのだと思います。

だからメモを取ってミスをしないようにしろ、というのを伝えたくて「メモを取れ」と言っているのでしょう。

それ自体は至極まっとうな意見だと思います。
大事なことは、メモを取るべきです。人間は忘れる生き物ですからね。

メモを取らなければいけないほど準備不足な上司が悪い派の意見

私の意見となります。

メモを取らせなければいけないこと、というのは仕事において大事なことである、とのことは私も同意見です。

ただ、ひとつ気になるのがそれほど大事な部分ならなぜあらかじめ資料にまとめないのですか?ということです。

おそらく、あなたがその会社に入ったとき、自分の上司から口頭で指示をもらったことを、メモに書きつつ業務を教わったのでしょう。
だから、あなた自身も新入社員に対して「メモを取れ」と指示のもと口頭での教育をしているのでしょう。

これってすごく時間の無駄だと思いませんか?

反論が多くあるのは分かります。

そもそも、新入社員の教育を任せられる人というのは会社においても中堅の立場に居る人で、業務量としても多くなってきている段階の人が多くいるでしょう。
そんな多忙の中、何が悲しくて新入社員向けの資料を作らなければいけないんだ!言いたくなる気持ちも非常にわかります。

そんな時に、少し考えてほしいことが一つあります。
それは、教える側は、新入社員がメモをする部分に関してコントロールをすることができないということです。

どういうことかというと、一見メモをしているようでも、本当に自分が伝えたいことまでメモしきれているのかが分からないのです。

新入社員と上司の間に生まれている「感覚」の違い

新入社員に対する教育というのは、まずは自分が持っている仕事の一部を任すということから始まると思います。

その際、あなたが「この仕事でこの部分は注意しないといけないな」と思っている部分があっても、それを伝えなければ新入社員には伝わりません。

それを口頭で「この部分はミスしないように気をつけてな」と言って新入社員がメモを取ったとしても、自分が伝えたいことが正しくメモされているかまでは把握できません。

あなたが持っている感覚と、新入社員が持っている感覚は違うのです。

あなたが「これはミスしがちだから気を付けてね」と言っても、新入社員の頭の中で「なんでそんなミスが起きるんだろう?」というようなことが理解できてないなら、あなたのその助言は意味を成しません。

また、あなたが思いもよらないミスをする可能性があるのが新入社員です。

新入社員の教育を任せられているあなたは、仕事を何年も続けているでしょう。
そんなあなたは、仕事に対する独特の「感覚」を持っています。

これをミスしたらいけない、このデータは記載しなくても問題ない、この部分は○○さんに確認をとった方が安心できるなど、あなた個人の脳内で様々な仕事に対する知識が積み重なっています。

しかし、新入社員はそれを持っていません。

だから、

え!?そんなミスする!?

と叫びたくなることも多々おきます。
それが起きないよう、メモを取れと言う人が多くいるのも分かります。

しかし、何度も言いますが、あなたは部下がメモする内容・理解している内容まで把握することはできません。
だからあらかじめ念密な資料を作るべきなのです。

私が実際に新人教育資料を作って感じたこと

結局、今回言いたいことは簡単です。

人は、人によって思考も違えば経験も違うし、感覚も違う。だからOJTで口頭と新入社員のメモ能力のみの教育に依存すると、思わぬミスが発生する可能性がある

たった、これだけのことです。

なぜ、今回このような記事を書いたのかというと、私は上司からの口頭指示&自分でのメモ作成でOJTを終えた人間だからです。

その時から、「なんでこの会社は、すべての業務を口頭で教えてるんだろう?」と思っていました。
※のちにこの会社の悪習慣だということが判明しましたが。

しかし、上司が付きっきりで業務を教えてくれたので、私は何不自由なく仕事を覚えることができました。

後になって分かったのですが、の上司は自分へのOJT対応に時間を割きすぎて、自分の業務がかなり遅れていたようです。残業時間で上からくぎを刺される程度には。

当然と言えば当然なのですが、新入社員教育というのは時間も労力もかかります。
だから「口頭説明だけで終わらす」という一見時間がかからなさそうに思える教え方が大多数なのでしょう。

しかし、私が新入社員用の資料を作って分かったことが一つあります。
それは、口頭でのOJTよりも圧倒的に時間がかからず、なおかつミスもすくないということです。

渡した資料を見れば仕事内容は分かります。
口頭で説明をせずとも、分かるように資料をつくったからです。

その分、その資料の作成にはかなりの時間が取られました。
しかし、新入社員が自分に対して質問をするのは資料に書けなかった部分かつ、自分で考えても分からなかったことだけになります。

こうなるだけで圧倒的に自分の時間が増えます。
さらに新入社員の「自分で考える」という思考も身に付き、一石二鳥です。

実際、新入社員が入る前と入った後で私の残業時間に変化はありません。
残業30分以内に毎回収まってます。

さらに良いことに、こういった資料は資産になります。
業務内容が大幅に変わらない限り、使い回すことができるのです。

毎回毎回、OJTで口頭説明と新入社員のメモに頼るよりも、念密な教育資料を作ったほうがメリットが多い気がしませんか?

ここでタイトルに戻ります。

新入社員にメモを取らせる上司は無能なのか、無能ではないのか。

私は無能であると答えます。
目先の負担だけを気にし、将来的な目線を持てていないからです。

メモを取らない新入社員が悪いのではなく、メモを取らせないといけないほど大切なものを資料としてまとめずに、いたずらに時間を浪費している上司が悪いのです。

その際、大切なのは「上司がいなくても、その資料を読めばほとんど解決するくらい資料を作りこむ」という点です。
これが出来ていない中途半端な資料を作ったところで、あなたの時間は増えないでしょう。

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ABOUTこのブログを書いている人

いくつになっても生魚が食べられない20代。焼き魚は大好き。 SEO会社で働いており、コンテンツマーケティングを担当。 記事も書けて、ディレクションも出来るWebディレクターを目指してます。